コーチングとは
コーチングとは、仕事、人間関係、生活スタイル、考え方などをより良い方向に変えたいと思っている人をサポートすることです。
コーチの語源は「馬車」からきており、大切な人を目標地点まで送り届ける役割を担うものということから、目標達成に向かう人のサポートをする人をコーチと呼ぶようになりました。
原則としてコーチングは、一対一の対話(対面、電話等)により行います。
コーチングを受け、自ら行動を起こし、自らを変えたい、成果を上げたいと考えている人を「クライアント」と呼びます。
コーチとクライアントの一連の対話を「セッション」と呼びます。
コーチはセッションを通してクライアントが「自ら考え、自ら整理し、自ら気づき、自ら行動する」ことをサポートします。
コーチとは
コーチには、その活動分野によって大きく「ライフコーチ」「ビジネスコーチ」「エグゼクティブコーチ」に分けられます。
ライフコーチとは、個人個人がより良い人生を送れるよう、相手の方の人生全般をテーマに扱うコーチのことをいいます。そのためテーマは、ダイエットや婚活、転職など多岐にわたります。
ビジネスコーチとは、主にビジネス上の目標達成や課題解決をテーマに支援するコーチをいいます。
本人が自分のためにコーチを雇うケースもありますが、会社が社員に対してコーチを雇うといった形で、会社から委託を受けて行うことも多いです。
エグゼクティブコーチとは、エグゼクティブ層(経営者や経営幹部)に対してコーチングを提供するコーチです。本来は「選ばれたコーチ」という意味があります。
コーチングにおけるコーチは、スポーツのコーチのように指導することはしません。
「答えは相手の中にある」ということを前提として、クライアントが望む目的地まで伴走すること、自発的な行動を後押しすることが、コーチングにおけるコーチの役割です。
コンサルティング・カウンセリング・ティーチングとの違い
コーチングは特にコンサルティングやカウンセリングと混同されることがあります。
一見すると似ているのですが、それぞれ全く違うものです。
目的(対クライアント) | 特徴 | |
---|---|---|
コーチング | 理想の姿や状態に気づき、そこに向けて自発的な行動と成長を促す。 | コーチとクライアントは対等なパートナー。答えはクライアント自身の中にある。 |
カウンセリング | 精神的・心理的な悩みの予防・治療・相談。 | 治療や予防。現在の状態に至った過去や経緯に焦点を当てる。 |
コンサルティング | 問題・課題の解決。 | 有効な提案であれば即効性がある。 |
ティーチング | 知識・技術・情報の伝達および習得。 | 知識や技術を学びたい人に教える。 |
いわゆるスポーツにおける打撃コーチや走塁コーチ等はティーチングの部類に入ります。
いずれにしても、それぞれクライアントとどう向き合うかが違っています。
コーチングの進め方
コーチングの会話の基本型は、一般的に「GROWモデル」と呼ばれる下記の手順に沿って行われています。
GROWとは英語で「育てる」という意味ですが、下記の4つの言葉の頭文字をとったものです。
G:GOAL (目標・欲しい結果)
R:REALITY (現状把握)RESOURCE(資源)
O:OPTIONS (選択肢)
W:WIL(意志・行動)
- まずクライアントの目標・欲しい結果を明確にします。
- 目標や欲しい結果に対して、現状はどうなのかを把握します。
- 次に目標や欲しい結果と、現状との溝を洗い出し、その溝を埋めるためにどんな手段があるのかを考えます。
- 考えられた手段から、溝を埋めていくためにはどんな行動をしていくべきかを決めていきます。
- 次のセッションでは、行動を起こした結果について焦点を当て、問題解決や目標達成に向かって対話をしていきます。
このことからコーチングは1回よりも継続的に行う方がより効果を発揮します。
コーチングはこんな方におすすめ
- 目標や理想はあるが、これが本当に望んでいることなのかわからない方
- 現状に悩んでいるが、どうしたら改善していくのかわからない方
- 目標に向かうための行動を、持続・継続させることが難しいと感じている方
- 今よりもっと自分を成長させたいと思っている方
- これまでの経験を活かして新しいことにチャレンジしたい方
他力本願ではなく、自分の力で解決したいという気持ちがあれば、コーチングは有益な効果を発揮します。